日本の古銭【八咫烏一銭】で作るコインリング
今回は、日本の古い硬貨のコインリングで人気の「八咫烏一銭コインリング」についてご紹介いたします。
八咫烏ってどんな鳥?サッカーチーフのモチーフになっている理由など。知れば知るほど八咫烏コインリングが気になってくるかも知れませんよ。
八咫烏一銭について
1938年(昭和13年)に発行された黄銅貨(おうどうか)です。
1937年に始まった日中戦争により、すでに発行されていた一銭硬貨は軍事的に使用する可能性がある錫(すず)が含まれていたため回収されました。その後新しく発行された黄銅貨には錫(すず)は含まれておらず、銅90%亜鉛10%の一銭が作られました。
しかし、銅も軍事用に用いられることもあったので、銅が90%の「八咫烏一銭」の発行期間は1年ほどでした。
「八咫烏一銭」は裏面に八咫烏が描かれていることから「カラス一銭黄銅貨」とも呼ばれています。
コインの直径は23.03mmで量目は3.75g。
1年の期間しか流通しなかった八咫烏一銭ですが、流通量が多かったため現在でも希少なコインとは言えないようですが、なかなか見かけたことがある方は少ないかもしれませんね。
八咫烏ってどんな鳥?
導きの神と言われる八咫烏
八咫烏は日本神話に登場するカラスで、神武天皇を紀伊の熊野から大和の橿原まで案内した「導きの神」として信仰されています。
八咫烏の「咫(あた)」は寸や尺といった長さを表す単位の一つで、1咫は約180mmですので、約144cmの大きなカラスということになりますね。それから「八咫」は大きく広いという意味とも言われています。
想像以上の大きさでちょっとびっくりしました。
八咫烏は大和までの道案内を無事に終え、熊野に帰り石に姿を変えて休んでいると言われる「烏石」が熊野大社の境内にあり、パワースポットにもなっているようです。
熊野大社のパワースポットというだけあって、悩み事や進む道に迷った時などはお参りしてみてもいいですよね。
そして、奈良県宇陀市には八咫烏を日本で初めて神として祀った神社「八咫烏神社」があります。
交通安全、厄除け、必勝祈願にご利益があるそうです。機会があれば、一度お参りしてみたいですね。
三本足の八咫烏
八咫烏を三本足とする最古の書物は平安時代中期(930年ごろ)の「倭名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)」です。
中国や朝鮮の伝承の鳥「三足烏(さんそくう)」と同一視されたことで、「導きの神」八咫烏は三本足になったとも言われています。
熊野本宮大社では、三本の足は「天・地・人」を表し、神と自然と人が同じ太陽から生まれた兄弟であると示しています。
天は天神地祇のことで、地は人が住む大地のことです。
また、古来より太陽を表す数字が三のとされており、中国神話でも三足烏は太陽に住むとも言われていることもあり、「八咫烏」は太陽の象徴とも言われています。
三本足の三本目がどこに生えているのかが個人的には気になりましたが、イラストや銅像で残っているぐらいで本当に存在したのかどうか。
謎多き「八咫烏」ですね。
八咫烏の家紋
「八咫烏紋」三本の足を持つ八咫烏を振り返るように描いた紋。熊野権現を祀る神社で見ることができます。
戦国時代から安土桃山時代にかけて「雑賀衆を見方にすれば勝ち、敵にすれば負ける」とまで言われた紀伊国の武将・雑賀衆の有力者である「鈴木重秀」(雑賀孫一)が使用していました。
他にも八咫烏が描かれた「那智烏」「糸輪に八咫烏」「那智の八咫烏」の家紋があります。
家紋好きの私も初めて知った家紋で、家の門や着物に入ってたらすごく可愛いですよね。
サッカーと八咫烏
サッカーの日本代表のユニホームで見かけたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、日本サッカー協会のマークは八咫烏です。
神武天皇の故事に習い「ボールをゴールに導くように」という願いが込められていそうです。現在でもサッカー選手は八咫烏の祀られている熊野大社へお参りに来るそうです。
日本代表チームがシンボルマークに使用している八咫烏ですので、サッカー好きの方にもおすすめです。
八咫烏一銭はこんなデザイン
表には「一銭」その上には皇室でも使用されている日本代表的な家紋の「菊花紋章」
下には「五三桐」というかつて皇室や国家指導者が使用した由緒正しい紋章がついています。
裏面にはデザインを公募し、採用された「八咫烏」そして、「大日本」「製造年」と日本の花である「桜」が描かれています。
ちなみに製造年は昭和13年の1年間だけですので、全ての硬貨は「昭和十三年」のはずです。
また、デザインが公募で決まったというのには驚きましたね。
そして硬貨の八咫烏の足は2本に見えます!
もう1本の足はどこかに隠れているのでしょうか?
八咫烏一銭のコインリングで幸せに
八咫烏の魅力をふんだんに語ってしまいましたが、知れば知るほど気になる八咫烏くん。
そんな硬貨をリングにしたとなると、神様のご加護があったり、パワーをもらえる気がします。お守りがわりにコインリングを身につけたり、プレゼントにもおすすめです。
コインリングの質感
コインリングをはめてみた第一印象は「軽い!」でした。
コインを引き伸ばして薄くしていることもあり、つけている感覚が少なくつけることができました。
シルバーリングなどは重さもあったりでたくさんつけると結構重いんですよね。
コインリングの軽さでは、重ねつけしても重さがストレスになることはないかと思います。
この薄さでありながら、コインの柄もしっかり出ていて個人的にお気に入りはリングの裏面の「大日本」という文字です。
普通のリングでは「日本」の文字が入ることはほとんどないと思います。コインリングだからこその裏面もコインの柄がキレイに入りますよね。
裏面は大日本の他に、製造年も刻印されています。
コインリングのフィット感
厚みもあまりないので、フィット感があります。かといって締め付けられている感じもありません。
とにかく軽いので、つけていることを忘れるぐらいです。
細すぎず、太すぎない幅ですのでどの指につけても違和感がありません。
おしゃれアイテムとしてのコインリングの使い方
せっかくリングにコインの柄が出ていますので、その柄を見せるような使い方を考えてみました。コインリングを使用すると、一味違った上級コーディネートを楽しむことができます。
男性におすすめ!ネクタイリング
ネクタイの結び目の下にはめ込む「ネクタイリング」として使用すると、ネクタイの揺れを防ぎ水平を保つ役割もあります。
普段のスーツスタイルに使用してみてもいいですし、パーティーや結婚式などお出かけの際にネクタイにプラスするとおしゃれ感がアップしますよ。
濃いめの色のネクタイだと、コインリングが光って華やかさが増しますし、明るい色のネクタイに合わせるとさりげないおしゃれを楽しむことができます。
コインリング特有の、レトロな柄がいいですよね。
女性におすすめ!スカーフリング
スカーフって普通に結ぶだけでは少し味気ないですよね。そんな時にコインリングでアクセントをつけてみてはいかがですか?
今回は小さめスカーフを左右から通すシンプルな形で使用してみました。
スカーフの結び目が上手にできない時もありますよね。
キュッと結んでしまうとやわらかいシルクのスカーフでしたらしわにもなってしまいますし。そんな時には、フワッとコインリングを通してみてはいかがでしょうか?
革紐でネックレスに
リングをネックレスにしたいけど傷がつくのが気になる方におすすめの方法は、革紐にリングを通してネックレスにする方法です。
コインリングは柄の雰囲気も革製品にはぴったりです。
仰々しくなくカジュアルな雰囲気でTシャツにも合わせていただきやすいです。
使用感
普段あまりアクセサリーをつけないという方にも、軽くて薄いのでつけている感覚があまりないので使用していただきやすいと思います。また、最初は光沢がありキラキラしていますが、コインと同じで使っていくと歴史を感じる色目に変化していきますので、長く使用していただくと変化を楽しむこともできます。
使用シーン
コインリングはデザインリングでもありますので、普段使いをおすすめいたします。
デニムにも合いますし、キレイ目なワンピースにも合わせていただけます。
とにかく装着感も軽いので毎日つけていただいても大丈夫です。
まとめ
「導きの神」でもある八咫烏。その八咫烏が「八咫烏一銭」という貨幣になり、リングに加工されています。コインがリングになっておしゃれというだけでなく、そのコインがどんなコインなのかなどを知って装着するとより一層愛着を持って使っていただけると思います。
コメントを残す